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めざせ「技術のスペシャリスト」輩出事業部。温故知新な技術者が多い日立ソリューションズの強みとは


かつて一部の産業分野として認知されていた「IT」があらゆる企業にとって必須のリソースとなったように、DXも「早く着手したもの勝ち」とされていた数年前と変わり、業種業界を問わずあらゆる企業が「やらなければならない経営課題」へと認知が変わってきました。

そんな企業のDXを支援しているのが日立ソリューションズです。日立グループという強みを生かしつつ、多様化する社会から生み出される「業務課題」と「ITソリューション」を結び付け、長年にわたる技術支援のノウハウをもって顧客の課題解決をワンストップで支援しているITサービス企業です。

今回はその中でも、Web3研究やAI開発支援等を進める先端技術グループを擁する「ITプラットフォーム事業」について、事業部長及びグループマネージャの方にお話を伺いました。

プロフィール

月折 郷子(つきおり さとこ)
株式会社日立ソリューションズ 執行役員
ITプラットフォーム事業部 事業部長
1987年、日立ソリューションズに入社。主として日立基本ソフトウェア製品開発・保守に従事。2017年にITソリューション・サービス本部本部長、2019年ITプラットフォーム事業部副事業部長、2021年同事業部長、現在に至る。

 

三浦 拓也(みうら たくや)
株式会社日立ソリューションズ ITプラットフォーム事業部 デジタルシフト開発支援本部
モダン開発支援ソリューション部 先端技術グループ グループマネージャ
2007年入社。組込開発のエンジニアとして開発現場を5年ほど経験した後、開発支援コンサルタントを経て、日立グループ横ぐしのワーキンググループに参加。日立グループ内の人的なつながりができ、その関係性から先端技術に触れる機会が増え、現在の先端技術グループでの業務に至る。

DXを加速するデジタルアクセラレーション事業を推進

――まずは日立ソリューションズの全体的な事業概要について教えてください。

月折:会社としては大きく6つの事業部門、ITプラットフォーム事業部、ビジネスイノベーション事業部、産業イノベーション事業部、セキュリティソリューション事業部、スマートライフソリューション事業部、そしてサステナブルシティビジネス事業部に分かれて事業展開しております。その中でも私たちがいるITプラットフォーム事業部では、「技術と品質で、社会基盤を支え、社会とお客さまのDX/SXの実現に貢献する」ことを事業ビジョンとして、以下のとおり5つの事業を推進しています。

ITプラットフォーム事業部 主要事業一覧

――このように俯瞰して拝見すると、多様な切り口でソリューションを提供されていると思うのですが、お客さまからは具体的にどのようなご相談が多いのでしょうか?

月折:多様なご相談があるのですが、日立ソフトウェア製品の開発・保守事業を推進しています。また最近の傾向でお伝えすると、「データ利活用」「開発支援」、それから「DX運用管理」の3分野を中心に、お客さまのDXを加速支援するデジタルアクセラレーション事業を展開中です。

例えばデータ利活用事業では、コンサルティングファームと連携し、ビジネス戦略からデータ基盤構築・運用までのデータマネジメントを継続的に支援しています。最近では製造業を中心に、DX戦略に基づく中長期のIT刷新計画プロジェクトが動き始めています。

月折:これまで保守的にシステムを持って運用していたお客さまから、ここ3〜4年あたりで「クラウド」や「SaaS」といったキーワードを多くご相談されるようになりました。たとえばDevOpsのような新しい取り組みに着手されるケースも増えています。もちろん、ITプラットフォーム事業部以外でシステムインテグレーションを行っているような事業部では、もっと早くからクラウド対応を進めていましたが、システムに対する価値観がどんどんと変わってきていると感じています。

――クラウドについては、キャズム理論でいうアーリーマジョリティに入っている印象です。一方で、より先端的な技術トレンドへの対応についてはいかがでしょうか?

月折:そこはまさに、三浦さんがいる「先端技術グループ」が取り組んでいます。さまざまなことをやってもらっていますが、最近ですとWeb3関係に注力していますね。

先端技術を事業化し拡大するミッションを担う「先端技術グループ」

――先端技術グループの詳細について教えてください。

三浦:その名の通りさまざまな先端技術に触れ、事業化し拡大するミッションを担っているグループです。先ほどお伝えしたWeb3(特にブロックチェーン技術分野)以外にも、AI開発支援やAIを搭載した画面テスト自動化ツールの導入支援、モダンなフレームワークを活用したUI開発などの研究開発をしています。比較的、R&D的な要素が強い組織になります。

――三浦さんの役割や、日々の業務内容についても教えてください。

三浦:役割はグループマネージャということで、課の業績取りまとめ、事業の整理と推進のバランスを取る部分を担っています。具体的には、お客さまの夢と日立ソリューションズの技術支援からイノベーションを協創し、得た知見からソリューション事業を創って事業拡大を狙っていきます。先端技術を扱うコングロマリットな組織のため、各事業のベクトル付けや事業間の連携によるイノベーションの創出をめざして活動しています。
あとは、グループメンバーのエンゲージメントを高める活動についても、積極的に行うようにしています。

――協創とのことですが、どんなお客さまが多いですか?

三浦:産業分野のメーカー企業のお客さまが多いですね。お客さまのDX推進を目的としたプロセス導入の支援コンサルのほか、DXを目的としたデモシステムの構築支援、RPAでのシステムテスト(画面制御)自動化などに取り組んでいます。
ありがたいことに、お客さまからは「(特に品質における)確かな技術力」「プロトタイプを開発するスピード」「お客さまに親身になれているからこその課題解決力」をご評価いただいており、一度お付き合いしたお客さまとは長い付き合いになることが多い状況です。

「お客さまの顔が見える」プロジェクトが多い

――日立グループ内での連携や役割分担などについて教えてください

月折:連携はかなり密にやっていると思います。事業部の方針としても、「JP1」製品(日立オープンミドルウェアシリーズのひとつ)における日立製作所との連携推進や、DX/SX推進に向けた日立ソリューションズグループ、日立グループ、ビジネスパートナーとの連携強化を掲げています。

事業コンセプト

月折:役割分担については、例えば日立製作所と弊社の違いでお伝えすると、日立製作所では主に「金融・社会インフラ」領域での取り組みが多く、日立ソリューションズでは「産業・流通」領域での取り組みが多い状況です。お客さまの規模については、超エンタープライズから大・中堅企業まで幅広くご依頼をいただいておりますね。

三浦:お客さまからいただくご相談としては、全社的なDXを部署横断で進めるというよりかは、部署ごとの現場プロジェクト単位でDXを進めたいというお話が多いと感じます。より「お客さまの顔が見える」プロジェクトが多い印象ですね。

日立製作所のビジネスユニット及び主要グループ会社の概要

三浦:例えばブロックチェーンで考えると、日立製作所では「Hyperledger Fabric」(複数企業間の取引などに適したブロックチェーン基盤)をメインで扱っているのに対して、日立ソリューションズでは「ConsenSys Ethereum」(Consensys Quorum Supportプロダクトを用いたブロックチェーンシステム)に特化しています。そもそもの仕様が全く違うので、ソリューションという面ではすみ分けがなされていますが、技術者の交流については積極的にやっています。

月折:日立製作所のブロックチェーンを推進する部門と一緒に活動することもあります。研究部門からの引き合いをいただくことも多いので、新しい取り組みについての連携は進んでいると思います。

多様なスペシャリストを育成・輩出する事業部にしていきたい

――事業部として、これから力を入れていく取り組みについて教えてください。

月折:他の事業部が「アカウントSE」としてお客さまに近い立場でソリューションを提供しているのに対して、私たちの事業部では「テクノロジーカット」でソリューションを提供しています。そのような背景もあって、お客さまに対する“訴求部分”をもっとわかりやすくする必要があると感じています。
一方で、ITのスペシャリストとしてキャリアを積んでいきたいというメンバーも多く、テクノロジーカットのソリューションアプローチそのものには意味があるとも感じています。そういう観点においては、メンバーのニーズに対応する、技術のスペシャリストを育成し、活躍してもらえるような事業部でありたいと考えています。

三浦:たしかに、お客さまから「この人に任せたい」と言われる技術者が多い印象ですね。 温故知新な技術者が多く、ブラックボックスな開発を良しとしない、何かあったら責任を取る気構えをご評価いただいているのではないかと感じています。

月折:最近では、データ利活用事業におけるスペシャリストということで、データサイエンティストの育成も進めています。ポイントを絞りつつも多様なテーマのスペシャリストを事業部として育成・輩出し、良い相互啓発ができる組織にしていきたいですね。従来、IT業界は、人月商売が多く、メンバーの顔が見えないことが多かったのですが、今後は顔が見えて指名されるようなやり方も模索していきたいところです。

――なるほど。今のお話にリンクするのですが、日立ソリューションズだからこその強みなど、現場の視点として感じるのはどのような点でしょうか?

三浦:今お伝えした技術者のクオリティはもちろん、日立グループであることも大きなアドバンテージの一つだなと感じています。日立ソリューションズだけでなく、「日立」としてグループの企業を巻き込みながらお客さまの要望に応えられるので、ご提案できる範囲も自ずと広がっていると思います。お客さまからは「現状より品質を高めるために、日立ソリューションズに対応してほしい」と言われるケースも多く、ありがたい限りですね。

――働きやすさという観点ではいかがでしょうか?

三浦:従業員や技術者を大事にしてくれる会社だと感じます。例えばワーケーションやジョブ型雇用のような仕組みを迅速に導入してますし、社内でのアイデア募集など「従業員の実現したいこと」に対するサポートにもすごく積極的です。

――アイデア募集とは具体的にはどんな内容なのですか?

三浦:サステナビリティやDXに関する事業アイデアをコーポレートレベルで募集して、社長も参加する場でプレゼンテーションをするというものです。具体的な流れは内容によって変わりますが、ざっくりお伝えすると、事業アイデアのあるメンバーはまずエントリーシートを提出し、全社的な投票がイントラネット上で行われます。投票が終わったら、投票数に応じた順位と幹部のチョイスで選考され、それらをプレゼンするという流れです。アイデア募集からおよそ半年で全社選考まで行程が進みます。

月折:今お伝えしたような取り組みも相まって、若いメンバーがどんどん提案できる空気だと思います。トップダウンだけでなくボトムアップでの取り組みも多いので、みんな比較的自由に伸び伸びとやっていると思いますね。今の時代、スピード感と方向転換が大切だからこそ、トライアル・アンド・エラーで、やってみてダメだったら別の視点でやってみる姿勢が大切だと考えています。

私にとっては育ててもらったところであり、故郷みたいなところ

――今後、どんなメンバーと一緒に働きたいですか?

月折:新しい技術へ積極的に取り組むチャレンジングなマインドを持つ人ですね。チャレンジをしてみて、駄目ならば方向転換する。そんなスピード感をもってどんどんを進めていく人が理想です。もちろん、技術を習得する上ではある程度の“執着”も必要なのですが、執着しすぎず、技術を社会課題、顧客課題の解決に活かしてサステナブルな社会を実現する意欲のあることが重要です。
あとは、それに向けて学び続けられる人、多様性を受け入れて相互に尊重、協力して物事に対応できる人ですかね。
色々と言ってしまいましたが、そんな人にいらっしゃっていただけたら、やりたいことを実現するための環境をしっかりと整えますよ。

三浦:失敗を恐れずチャレンジする、というのは僕も一緒ですね。あと、個人的に大事だと思うのは「自慢の夢を持っている」ことですね。ここに集約されるかなと。自分が何をしたいかを自慢できる人って、技術者としてもビジネスパーソンとしても、しっくりくるなと思っています。

――ありがとうございます。それでは最後に、「あなたにとっての日立ソリューションズは?」というテーマでコメントをお願いします。

三浦:先ほど「自慢の夢を持っていること」とお伝えしましたが、僕にとっての夢の一つは、地元である秋田県の降雪被害を解消することです。実は日立ソリューションズに入社したのも、社会インフラに強い日立グループだからこそでした。
僕にとっての日立ソリューションズは、故郷に貢献したい思いや仕事をしながら見つけた新たな夢も含め、そんな夢の実現をサポートしてくれる場なんだと思います。

月折:入社して30年以上、20代からずっと過ごしてきたところです。就職活動当時、ソフトウェア開発に将来性を感じていた中で、当時から女性の採用に積極的で入社後の処遇も男女同一という、結構珍しい会社でした。男女雇用機会均等法が施行されてまだ間もない頃です。内定後に、学生時代のアルバイト先の某企業支社長に「とても良い会社だ」と言っていただいて、嬉しかったことを今でも覚えています。
そう考えると、私にとっては育ててもらったところであり、故郷みたいなところだなと感じます。

編集後記

取材前まで「日立製作所のグループ会社」というイメージの強かった日立ソリューションズですが、お話を伺ってみて、日立製作所とはまた違った組織志向や環境をもつ企業としての魅力を知ることができました。ホームページを拝見してみると、日立ソリューションズとしてもグループを擁しており、総合技術力によるハイブリッドインテグレーションを提供する体制が構築されている点も、大きな強みだなと感じた次第です。何よりも、今回お話を伺った先端技術グループが非常に楽しそうで、リーンに技術開拓を進めたい人には最適な職場だと感じました。

取材/文:長岡 武司
撮影:法本 瞳


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