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なぜ、日立製作所にカムバック入社したのか?外に出たからこそ感じた日立製作所の魅力

近年、一度退職したメンバーを企業が再度雇用するケースが増えています。

再入社するメンバーは企業にとって大きな力になり得る存在です。カルチャーフィット面で問題がないことはもちろん、一度社外に出たことで得たスキル・経験を社内へとフィードバックできるという点で、とても貴重な存在だと言えるでしょう。企業によってはカムバック・パスやウェルカム・バックといった表現を用いて、「アルムナイ(卒業生)」を歓迎する施策を積極的に打ち出しています。

今回はそんな「カムバックキャリア」を、国をまたぐ形で実践した日立製作所の研究者にお話を伺いました。なぜ戻ろうと思ったのか、そして、一度出たからこそ感じた日立の良さとは何なのか。じっくりと伺いました。

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プロフィール

魏 文鵬(ウェイ ウェンペン)
株式会社 日立製作所
研究開発グループ デジタルサービス研究統括本部 先端AIイノベーションセンタ 知能情報研究部
2006年、交換留学生として東北大学へ編入し、人工知能関連研究に取り組んだ後、2014年に日立製作所へ入社。中央研究所の知能情報処理研究部にて、流通・小売・物流等産業の最適化に向けたデータ解析等の研究に従事。2020年11月に中国へ戻ることとなり、大手デジタルプラットフォーム企業へと転職。スーパーアプリの開発を担当した後、2022年に退職して日立製作所にカムバック入社する。

3.11をきっかけに、モノを作っている会社に就職したいと考えた

――まずは、ウェイさんが最初に日立に入社した時のことを教えてください。なぜ日本の大学に入学し、日本の企業に入社しようと思われたのでしょうか?

ウェイ : もともと海外留学に興味を持っていて、中国での大学3年生の時に交換留学のプロジェクトでご縁があって東北大学に入学する事になりました。その研究室でマルチエージェントシステムや知識工学等の人工知能関連研究に取り組み、ドクターを取得しました。

――そこから、日立へどのような経緯で入社されたのですか?

ウェイ : ソフトウェア工学を専攻していた関係で、SIerのSEや大手ITプラットフォーム企業のエンジニアの知り合いが多くいたため、もともとはそういうソフトウェアを扱う企業への入社を考えていました。
しかし、修士卒のタイミングで東日本大震災が発生して通信インフラがすべて使えなくなってしまい、「サイバー空間でいくら頑張っても、そもそもインフラが壊れたら意味がない」と感じました。そのような経緯から、モノやインフラを作っている会社に就職したいと考え、日立に入社することに決めました。配属先は、今と同じ中央研究所の研究部です。

――最初に日立に入社されたタイミングでは、どのような研究をされていたのでしょう?

ウェイ : 流通や小売、物流など、各産業向けにデータ解析や売上等の様々な予測・最適化を司る研究を行っていました。2014年に入社して2020年に一度日立を退職しているのですが、その間はずっと同じ部署で様々な産業領域のソリューション向け研究に従事していました。

――その時、特に印象的だった日立のエピソードがあれば教えてください。

ウェイ : 新人の時に、研究とは全く違うリサーチを任されたことがあり、その時のエピソードを通じて日立への印象が変わりました。

――リサーチですか?

ウェイ : ある海外競合企業のサービス調査に抜擢されました。任せられたからには自分なりの視点をもって取り組もうということで、経営戦略からサービスデザインの傾向まで、該当企業について様々な視点から分析をしました。その上で、日立はそれに対してどのように対応すれば良いのかという考察までをひとまとめにして、新人ながら発表したんですね。

ありがたいことに社内で非常に評価していただけて、関連した一連のアクティベーションと繋がることになりました。

その経験を通じて「日立では、しっかりと力を入れてやった仕事を評価してもらえる」と感じました。入社前は、歴史が長いこともあって「ザ・日本企業」のイメージが強く、新人はそういうことをしてはいけない雰囲気の会社だと思っていたのですが、実際はそうではなかったので非常に印象的でした。

日立と何もかもが違った転職先

――次に、日立からの転職を考えはじめたきっかけについて教えてください。

ウェイ : 一番のきっかけは親の体調でした。コロナ禍で親に何かあっても日本からだとなかなか駆けつけることができない状況だったからこそ、非常に心配になりました。もちろんキャリアについても考えましたが、親が大事であることに変わりはないので、苦渋の選択でしたが中国で働けるように転職を決めました。

――キャリアについて、何かご不満があったわけではないのですか?

ウェイ : そうですね。ネガティブな話はなく、本当に働きやすい環境だったので、辞めるとなった時は非常に残念な思いでした。

――なるほど。中国ではどのような会社に入社されたのですか?

ウェイ : 大手ITプラットフォーム企業です。製造業関連の企業からも条件の良いオファーをいただいていたのですが、せっかくなら視野を広げるためにも全く違うことをやろうと思い、挑戦することにしました。世界的にも名の知れた企業なので、実際にどこまでやれるか、自分でも知りたいという気持ちもありましたので。

――そこではどのような業務内容だったのでしょうか?

ウェイ : その会社ではいわゆるスーパーアプリを開発しているのですが、その中の地図アプリ部分を担当していました。具体的には配車サービスに実装されるアルゴリズムの開発です。配車についての予想のほか、収益効率の最大化に関する仕掛けの部分などを担当していました。

――「働く場」としての日立との違いはいかがでしたか?

ウェイ : 何もかも違いますよ(笑)まず何よりも、労働時間が違いました。当初想定していた以上に長時間仕事をせねばならず、家族との時間を増やしたいと思っていたのに、実際はその逆になっていました。

あと、業務の進め方も全然違います。日立はチームでサポートしながら業務を進めていましたが、転職した企業は完全に自己責任の文化でした。びっくりされるかもしれませんが、地図アプリだけで4,000人近くの開発メンバーがいたので、チームで協力しあって何かを作るという感じではなく、完全に競争の世界でした。

――研究から開発、BtoBからBtoC、いろいろな違いがありそうですね。

ウェイ : BtoBとBtoCの違いによる方法論の違いは、特に強く感じました。
というのも、日立の法人向けソリューションでは「事前の綿密な設計」を重視していました。一方でその会社のサービスでは「まずは作って、それから改善を繰り返す」という方法論が採用されていました。
中国におけるBtoCビジネスなので、小さくニッチな機能だとしても数万〜数十万人が使ってくれます。とにかくユーザー数の桁が違うので、ある種のカルチャーギャップを感じましたね。

なによりも日立は、メンバーみんながいい人

――日立製作所へのカムバックを考えはじめたきっかけは何だったのでしょうか?

ウェイ : 先ほどもお伝えしたとおり、親と一緒に中国に住んで面倒をみようと思っていたのですが、忙しすぎて逆に面倒を見てもらう立場になってしまいました。特に入社半年ほどでチームリーダーになってからは、さらに忙しくなったので、その会社ではワークライフバランスを保つことが難しいなと感じました。

どうしようか悩んでいたときに、日本にいる中国の友人から「頑張って日本に両親を迎え入れることができた」という話を聞きました。そうか、そういう方法もあるんだと気付き、まずは居住地の選択肢が広がりました。そのような流れで日本の企業を色々と探していた中、やはり日立の中央研究所での働き方が自分には合っていると思い、かつての上司に連絡をとって、カムバック社員として再入社することになりました。

――中央研究所での働き方の、どんな要素がご自身に合っていると感じたのですか?

ウェイ : まず、何よりも「自由度」ですね。やりたいことをできるかどうかは、中国での就業を経て特に重視していました。それから「時間」です。これも、ワークライフバランスを取りながら仕事をできるかどうかが大事でした。そうは言っても難易度の高いことにチャレンジできる環境に身をおきたいので、「成長性」も大切にしたい。様々な日本企業を見て、これらが揃っている場所は日立の中央研究所しかないな、と感じました。

あともう1つ重要なポイントとして、「メンバーみんながいい人」だという点もあります。日立では助け合うのが当たり前になっていて、職場の雰囲気がとても良いです。最初に在籍した6年間、人間関係でのストレスはありませんでした。会社組織に入ると何かしらのストレスは感じるものだと他の人から聞いていたので、これはすごいことだなと思っています。

――ストレスは人間関係に起因すると言えますから、それはとても貴重な環境ですね。「人間関係がいい」と感じるエピソードとしては、他に何かありますか?

ウェイ : 強烈なエピソードはないのですが、みんな相手のことを考えて行動してくれていると、日々の業務を通じて感じています。良くも悪くも、中国で勤めていた企業ではみんな「自分のことだけに集中していた」のでコミュニケーショントラブルも少なからずありました。でも日立は真逆で、「自分のことを尊重して仕事を進めてくれている」と感じます。感覚的な話にもなりますが、言葉遣いや態度など、そういった部分に如実に現れていると思います。

――カムバック前後で部署が一緒とのことですが、何か気まずさややりづらさなどはないものでしょうか?

ウェイ : 少なくとも私は、そういったことは感じないですね。もちろん、戻るとなったときには相応に緊張しましたが、関係性としては昔と何も変わらないです。上司も同僚も全員知っている人で、いつも中国での土産話をしていますよ。

――業務内容はいかがでしょうか?

ウェイ : カムバック以前と似たようなことをやっていて、製造や物流業界向けのシステムや、オペレーションの最適化に関わることに携わっています。

自由度と時間、そして成長性が揃った職場環境

――カムバック前後でのご自身の変化と、一度外に出て感じた日立の良さについて教えてください。

ウェイ : まずは視野が広くなりました。以前はBtoB領域の研究員としての狭い考え方になりがちでした。しかし、中国企業での開発者経験を経て、BtoC領域でのWebサービスの作り方を考慮した考え方・進め方ができるようになりました。

日立の良さは、やはり先ほど挙げた3点ですね。「自由度」と「時間」と「成長性」が揃っていることは貴重だなと、改めて思います。

――少し視点を変えて、外国籍の方が働く場としての日立はいかがでしょうか?

ウェイ : 2014年に入社した時と比べて外国籍のメンバーが増えていますし、コミュニケーションについても英語でのやりとりがより多くなっている印象です。もちろん、働きやすさは人によって違うと思いますが、少なくとも私にとっては快適な環境だと感じています。

カムバックウェルカムな空気を醸成していきたい

――今後、日立製作所で実現したいことがあれば教えてください。

ウェイ : 日立に戻るタイミングでチームリーダーをやらせてもらっているのですが、中国の企業でも感じたこととして、自分一人でやれることには限りがあると思っています。研究職だと一人で取り組む仕事も多いとは思いますが、開発も含めると一人でできることには限界があります。今後は、一人ではできないようなことに取り組み、そのためにも人の輪を作っていきたいと思っています。

――日立社内のコミュニティ、ということですか?

ウェイ : 社内外問わずですね。中国の企業にいた時は、そのようなソーシャルスキルを当たり前のように持っている人が多かったということもあります。肩書きは関係なく、ある種大学の研究室のような感覚でプロジェクトを組成して進めていました。私はそのようなプロジェクトをやっている時がすごく楽しいので、例えばKaggleコミュニティにも興味がありますし、日立を辞めた仲間とも繋がって面白いことを仕掛けたいです。カムバックを歓迎するような空気があれば、そこからいろんな企画が生まれてくると思うので、私のようなケースがもっと増えるような働きかけをしていきたいとも考えています。

――いいですね!それでは最後に、この記事を読んでくれる読者の皆様にメッセージをお願いします。

ウェイ : まずお伝えしたいのが、カムバックについては難しくは考えないでほしいということです。一度辞めたら入れないとか、申し訳ないとか、そういった難しいことを考えずに、本当にやりたいことが日立にあるのであれば、戻るのもひとつの選択肢だと思います。特に、外に出てみると視点が変わったり広がったりするので、中のメンバーとしてもウェルカムです。要するに、みんな優しいから大丈夫ですよ、ということです(笑)募集ポジションの状況もあるかもしれませんが、私の場合は、LinkedInで前の上司に連絡をして、選考に進み入社したので、気になった方はぜひ気軽に前の職場の上司や同僚に連絡してみてください。

編集後記

カムバックを許容する文化が職場にあると、従業員としては圧倒的に外に出てチャレンジしやすくなると感じています。一昔前であれば「人財流出につながる」として憚られた話かもしれませんが、現在においては会社と従業員の双方にとってWin-Winな仕組みだと言えるでしょう。とはいえ、このような形で積極的に「カムバックウェルカムだよ」と発信している企業は、まだ多くはないのも事実です。インタビューでもお話のあった「自由度」と「時間」と「成長性」が揃った環境でチャレンジをしたい方には、日立はとても良い場所だと感じました。

取材/文:長岡 武司
撮影:平舘 平


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