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Podcast番組 #28 | Coinhive事件を経てQiitaに入社を決めた理由

『エンジニアストーリー by Qiita』は、「エンジニアを最高に幸せにする」というQiitaのミッションに基づき、エンジニアの皆さまに役立つヒントを発信していくPodcast番組(無料・登録不要)です。毎回、日本で活躍するエンジニアの方々をゲストに迎え、キャリアやモチベーションに関するお話をしていただきます。

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今回の記事では、エンジニアで、現在Qiita株式会社で働いているモロさんをゲストにお迎えしたエピソードの配信の模様をお届けします。Coinhive(コインハイブ)事件を経て、Qiitaに入社するに至った背景をお話しいただきました。ぜひご覧ください🙌

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プロフィール

モロ
<ゲスト>
Qiita株式会社 デザイナー
元フリーランスのデザイナーで、現在はQiita株式会社に所属。フロントエンドから木工加工まで、何でも作りたがるモノづくり大好きおじさん。妻子と怪談とビル、漫画が好き。好きなコーギーはペンブローク。息子の寝かしつけで寝がち。

 

清野 隼史
<番組ホスト>
Qiita株式会社 プロダクトマネージャー
内定者アルバイトを経て、2019年4月にIncrements株式会社(現 Qiita株式会社)へ新卒入社。Qiita Jobs開発チーム、Qiita開発チームでプロダクト開発や機能改善等を担当。2020年1月「Qiita」のプロダクトマネージャーに就任。

テーマ「Coinhive事件を経て、Qiitaに入社を決めた理由」

清野:前回もお話しいただいたモロさんに、今回はQiitaに入社を決めた理由についてお伺いしていきます。ということで、早速本日のゲストをご紹介します。2023年4月にQiitaにジョインしたモロさんです。よろしくお願いします。

モロ:はい、Qiitaでデザイナーをしています、モロです。よろしくお願いします。

清野:前回はモロさんとエンジニアの刑事事件対策ということで、Coinhive事件についてお伺いしました。今回はそのCoinhive事件を経て、なぜQiitaに入社を決めたのかをお聞きしていきます。まず最初に、モロさんは今まで何をされてきて、今Qiitaでは何をしているのでしょうか。

モロ:今までですとフリーランス歴が長くて、Qiitaに入る前も10〜11年くらいずっとフリーで働いていました。

清野:随分長いですね。 その11年くらいデザイン業務とかをやってらっしゃった流れで、今もデザイン業務をやっているみたいな感じですか?

モロ:そうですね。

清野:最近何かリリースしたものや、担当されたものなどありますか?

モロ:最近で言うと、ファストドクターさんとのハッカソンのクリエイティブを担当しましたね。

清野:そうだったんですね、めちゃくちゃ良いクリエイティブだった気がします。そんなモロさんに、早速、Qiitaに入社を決めたあたりをお伺いしたくて。当時、他の企業でこのあたりを見ていたなどありますか?

モロ:正直に言うと、いろいろ受けてはいました。僕はデザイナーなのでエンジニアというには厳密には違うんですけれど、エンジニアって35歳定年説みたいなのがあるじゃないですか。ちょうど35歳で、この機会を逃したらもう社会復帰は無理なんじゃないかみたいなちょっと怯えみたいなのもありまして。出し惜しみすることなく、全力で就職活動をしましたね。

清野:そうなんですね。じゃあ、どちらかというと正社員になりたいというのが最初にあって、様々な企業さんを見ていたような感じなんですね。

モロ:そうです。Qiitaすごく大好きですという建前はありつつ、そうです。

清野:そうなんですね。ありがとうございます。そのようにいくつか企業さんを見ていたと思うんですけれど、その中でなぜQiitaを選んだんですか?

モロ:まずtoCのサービスがすごく好きで、toCでインハウスデザイナーやりたいなって思っていたことと、toCであっても、できれば自分が使っていたサービスや好きなサービスに関わって仕事ができれば一番楽しいだろうなって思っていて、そこに合致したのがQiitaだったという感じですね。

清野:何社か迷いませんでしたか?

モロ:いくつか兼ね合いなどもあり、悩んだ末にという感じではありますね。守る家族がいますので。

清野:そんな中Qiitaを選んでくれて、本当に僕もありがたいなと思っています。実は僕が一時選考をやってましたね。

モロ:そうなんですよ。なんなら一番喋ったのあの時ですよ。

清野:はい、確かにあの時が一番喋ってて、二番目が今みたいな。そんぐらいですね。そうしてQiitaに入っていただいて、やりたかったことって今できていますか?

モロ:そうですね、厳密にやりたかったことっていうのは組織の中で働いてみようという感じだったので、そういう意味ではどこに入ってもある意味ではできたんだろうなとは思います。けれど実際にやってみると、思っていたのとは違う。違うと言ったら、Qiitaサイドに非はないんですよ。僕が組織ってものにすごく不慣れだっていうところもあって、「こういう感じか」というのを、今もひしひしと感じながら働いているところですね。

フリーランスを経て、組織で働き出して感じること

清野:モロさんはこれまで11年ぐらいフリーランスやってたわけじゃないですか。フリーランスと勝手が違うところって多分いっぱいあるんだろうなとか思っていて。

モロ:それで言うと最近一番感じるのが、Qiitaの若い人たち優秀なのでめちゃめちゃ肩身が狭いんですけれど。

清野:本当ですか?

モロ:はい。こっちは11年フリーでやってるんだぞ、ブイブイ言わせてやるぜと思って来てるんですけれど、もう全然ですよ。ぼっこぼこですよ。

清野:たしかに20代で活躍している方、多い気がしますね。僕もまだ27歳ですし。

モロ:そういうとこですよ。Qiita。

清野:たしかに。ありがとうございます。まあ若い人が活躍している会社って感じですね。でもモロさんにもめっちゃこれから頑張っていってほしいなと思って。なんかフィードバックみたいになっちゃいました(笑)

モロ:頑張ります。

Coinhive事件の影響

清野:ちなみに先ほどの話にもあった通り、モロさんの選考に僕も入っていましたが、選考する側だった人間に何か聞きたいことありますか?

モロ:一番聞きたかったことは、実はもう聞いちゃったんですよね。一次面接のときに「僕の事件のことって知っていました?」と聞いちゃったんですよね。知らなかったって言ってたので、ほっとしましたけど。

清野:はい、全く知らなかったです。社内で分かったのって、最終選考の直前だった気がします。

モロ:結構隠せていたんですね。

清野:はい。むしろ出していなかったですよね。モロさんから「こういう事件ありました」って言っていなかったですよね。

モロ:言ってなかったです。言おうとは思ってたんですよ。でも一次面接のときに言っても、まだ採用とも言われていないのに自意識過剰みたいになっちゃうじゃないですか。どこで言えば良いのかなと考えながら、最後のほうで言おうと思っていました。

清野:じゃあその時は、もう逆にQiitaが先に気づいちゃったみたいな。

モロ:そうですよ。代表の柴田さんに最初に会ったとき、すごくニコニコしながら「モロさん、見ましたよこれ」って。無罪の旗を広げるチェスチャーをしながら、すごいニコニコしてましたよ。

清野:僕は一次面接していたので、最終選考のすりあわせの時にどういう人かと聞かれまして、その時にこの人だよねと言われて、そのときに事件のことを初めて知るという。あれ、顔たしかに一緒かも、みたいな。そのすごく晴れ晴れした顔で、無罪って出しているあの写真が送られてきました。

モロ:そうですね。あの写真は晴れ晴れしていないパターンないですもん(笑)有罪って旗持ってる写真撮らないですもんね。

清野:撮らないですね。だからすごく良い写真でしたし。

モロ:ありがとうございます。

清野:ちなみになんですけれど、そのときはQiitaとしては、無罪も確定しているし何か後ろめたいとか、そういうのは何も感じていなかったので。なんて言うんですかね、本当に人として評価して入ってもらっているという感じです。

モロ:ありがとうございます。

中の人になって気づいた、Qiitaの魅力

清野:これまで選考の話をしてきたので、次は入ってからの話も聞きたいなと思います。それまでQiitaを利用する側から作る側に回ったわけじゃないですか。そこから知ったQiitaの魅力みたいなものをお伺いしたいなと思っていて。そもそもなんですけれど、入社前にQiitaって使っていました?

モロ:はい。

清野:どういうときに使っていたんですか?

モロ:普通に、日々の技術的なナレッジみたいなのをメモ代わりに使ったりだとか。もちろん見る側としても使っていましたし。分からないことをググったり出てきたりっていうのもありましたし。Qiita Advent Calendarも参加していて。2017年のQiita Advent Calendarの参加バッジ持っていますもん

清野:そうなんですね。どういうモチベーションで参加していたんですか。

モロ:前回お話ししたように、アウトプットしていかなきゃなっていう意識自体はフリーランス時代からあったので。そのプラットフォームの一つとして、Qiitaは一番大きなプラットフォームだと思っているので、そういう意味では使わない手はないと思っていましたね。

清野:そうなんですね。ちなみに2018〜2020年あたりで参加していない理由はあるんですか。

モロ:裁判していたからですよ。

清野:その言葉、聞きたかったです。

モロ:意地悪だな(笑)

清野:今はもうそういうのもないと思うので、またアウトプットいっぱいしてもらえると嬉しいなと思ってます。この前もアウトプットしていましたよね。

モロ:めちゃめちゃしていましたよ、エンジニアフェスタ(Qiita Engineer Festa)で。

清野:1つ結構バズった記事ありますよね。

モロ:はい。あれですね、エンジニアフェスタの前に書いた、刑事事件の記事ですね。おかげさまでたくさんの人に見ていただけました。

清野:僕も読んで、めちゃめちゃ面白かったです。

モロ:あれが役に立つ人生、辛いですよ。全然役に立たなくていいです。

清野:本当に役に立たない方がいいですね。このような感じで入社前にもQiitaを使っていたと思うんですけれど、中で作る側になって気づいたこととか、Qiitaってこんな感じだなみたいな魅力に気づくとかって何かありました?

モロ:これは外の人には全然関係ないというかあまり分からない部分かなとは思うんですけれど、中の人たちがQiitaを好きすぎる。なんかよく、自分たちのプロダクトや作品に対して、自分の分身のようなとか我が子のようとか言い回しってよくするじゃないですか。Qiitaを本当に我が子だと思っているんですよね。のような、とかじゃなくて、ものすごく大事にしてるなっていうのをすごく感じますね。

清野:結構Qiitaのことを愛している人が集まっている感じがしますね。僕もアルバイトを含めるともうかれこれ5年ぐらいQiitaを開発していますけど、今もまだQiitaって良いプロダクトだなってすごい思いますし。Qiitaの面白いところというか良いところというか、愛着が湧きやすいのは、自分自身も使うサービスじゃないですか。Qiitaって。

自分で作ってアウトプットするし、他の方が書いてくれた記事で助けられるとかすごくあるサービスなので。すごい印象に残ってるというか社内あるあるだと思うんですけれど、Qiitaに障害が起こると、Qiitaの障害を復旧させるために調べ物をして、出てきた記事を開こうとすると障害起こったから見れないっていう。永遠のループに入っちゃうみたいな。

やはり自分たちも使っているし、たくさんの人に使ってもらえているサービスだなと日々実感しているので、そこがプロダクト愛にも繋がっているのかなってすごく思います。エンジニアフェスタでも、運営はランキングとかには計上しないようにしてたんですけれど、実は裏でめっちゃアウトプットしてて。確か記事投稿数だと、2、3位とかそれくらいのレベルまで競って投稿してたんですよね。それくらい、社内の人もQiitaを使ってるっていうのはあるなって、話を聞いて思いましたね。

モロ:2、3位って言うとなんて言うんですかね。1位が一番だから自社なのに3位かって感じがするかもしれないですけれど、1、2位が尋常じゃないですからね。あそこで3位になるだけですごいです。

清野:ダブルスコアぐらいつけられてましたね。他に何か感じるところってありますか。

モロ:他社と比べると、多分、デザイナーの対応する領域がちょっと広い。僕はフロントもやりたかったタイプの人間なんで、願ったり叶ったりみたいなところも全然あるんですけれど。他社ではデザイナーががっつりReactを触るとかっていうのは、あまりないですよね。

清野:確かにQiitanのデザイナーって、普通にめっちゃ書いていますよね。

モロ:だから言ったじゃないですか、優秀すぎるんですあの若手たちが。

清野:もう慣れちゃってますけれど、確かにデザイナーの業務ではないかもしれないですね。

モロ:そうですよ。

清野:細かい話をすると、マークアップの部分だけじゃなくてセマンティックなところとか。あとはロジック的なところとかも、簡単なものだと書いているんで。昔は僕もびっくりしてたんですけど、最近はもう普通になっちゃってます。

モロ:あれはなかなか、他社では見ないですよ。

Qiitaへの入社を選んだ決め手

清野:様々な会社を見て、選考を受けて、内定とかも多分もらっていましたよね。最後にQiitaを選んだ決め手みたいなものって、何かあるんですか。

モロ:決め手、そうですね、情熱的に誘ってくださったんですよ

清野:はい、社内のデザイナーや代表たちがですね。

モロ:そうです、偉い人たちが。面白いね、こんな経歴もあるんだね、ぜひと言ってくれて。元被告でもこんなに優しくしてもらえるんだと思って(笑) そういうところもありますかね。

清野:元被告って今言ってましたけれど、他の企業さんだとどういう反応だったんですか。

モロ:ちょっと矛盾しちゃうんですけれど、結構好意的に捉えてくださる方が多かったですね。やはりIT業界だからなのか、よくやってくれたねみたいなふうに言ってくださる方がほとんどでした。それかもあまり関心がないかの、どっちかですね。

清野:実際無罪になってますし、関係ないですもんね。

モロ:そうですね、本当にそこは、不幸中の幸いだと思います。

清野:そうですし、そこの知見をベースにアウトプットとか、他の人にとって何かサポートができるような経験もできたのかなと思うので、むしろQiitaもプラスに捉えています。ここまでで、モロさんがどういう経緯でQiitaに入ったかというお話を伺ってきましたが、モロさん的に、Qiitaにはこういう人が合っていそうとか、ありますか?

モロ:それはもう圧倒的に、Qiitaが好きな人ですよね。

清野:ほかにありますか?

モロ:先ほども話したんですけれど、広くやりたいデザイナー、コードも書きたいデザイナーだったら、これができる環境って他にあまりないと思います。たくさん受けましたけれど、あまり聞かないですね。

清野:Qiitaのデザイナーって、デザイナーっていう名前はついてますけれど、どちらかというとフロントエンドとかも領域として持っているメンバーが多いので。デザインだけではなくてデザインをちゃんと自分たちで作る、リリースするみたいな。デプロイとかも簡単なものだったらデザイナーが行うので、そういう体験までやりたいのであれば合っているなと、僕自身も思いますね。

これはデザイナーのお話しでしたけれど、エンジニアも似てるなと話を聞いて思っていて、いわゆるエンジニアもフルスタック的に、インフラからフロントエンドまで触るメンバーが多くいますね。メインの領域はある程度決まっていますけれど、基本的にできるところは自分たちでやれるだけやっていこうっていう考え方があります。

あとQiitaってエンジニアが使うサービスなので、自分たちが知らないこととか自分たちができない技術とかがある集団で、知識をアウトプットするサービス作ってるのって思想的にもあまり良くないよねという話はあるので、できるだけみんな様々なことをインプットして、広い領域でやっていこうねという文化を持っていますね。

これからの話もちょっと聞きたいなと思ってて、モロさんがこれからQiitaでやりたいことや実現したいことがあれば、聞かせてください。

モロ:そうですね、もともと組織の一員、チームの一員として働きたいというところから就職活動をして、Qiitaに入社したという経緯があるので、これからは一人じゃできなかったこと・よりたくさんのメンバーで大きな成果を狙っていくみたいな、そういう動きができれば良いなと思っています

清野:会社で働くとかチームで働くことの醍醐味って、みんなで大きなことをやるという、そこが一番かなと。僕はプロダクトマネジメントもしているんですけれど、チームマネジメントもしているので、そこは僕自身も楽しんでいきたいなと思っているところですし、モロさんにもやっていってほしいなって思っています。

モロさん、今回もありがとうございました。次回もモロさんとお送りします。

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さいごに

「エンジニアストーリー by Qiita」は、近年高まるエンジニア向けPodcastのニーズに応え、エンジニアのキャリア形成に有益な情報を発信しています。興味のあるテーマを見つけて配信を聞いてみましょう!

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