【Incrementsで働く Vol.5:千葉知也(エンジニア)】QiitaのHTTPS化やQiitadonプロジェクトをリードする若手エンジニア

千葉さん

千葉知也(ちば・ともや)/東京大学にてコンピュータサイエンスを専攻する傍ら、Incrementsでのエンジニアアルバイト、Googleでのエンジニアインターンを経験。東京大学大学院修了後にアプリケーションエンジニアとしてIncrementsに入社。Qiitaのサーバーサイドを担当している。最近では、新人ながらもQiitaのHTTPS化やQiitadonの開発をリードした。

今回登場いただく千葉さんは、2017年入社(現在1年目)の新入社員なのですが、QiitaのHTTPS化やQiitadonプロジェクトをリードする大役を担っています。実直に「エンジニアがエンジニアのために開発をする」姿勢に惹かれて、Incrementsでアルバイトを始め、社員となった千葉さんにIncrementsでの働きがいや仕事について伺いました。(記事の内容は2017年10月取材時のものに基づきます)
文/Work:Q編集部 撮影/松木雄一

 

QiitaのHTTPS化をリード

千葉さん

――編集部

千葉さんは、現在どういったお仕事を具体的にされていますか?

――千葉

Qiitaの開発チームに所属していて、主にQiitaのサーバーサイドの改善を担当しています。最近はQiitaのHTTPS化に取り組みました。

――編集部

HTTPS化のリリースにあたっては、ブログでも千葉さんが書いていらっしゃいましたね。HTTPS化ではどのような役回りだったんでしょうか。確か千葉さんは、アルバイトでIncrementsに入って、そのまま今年(2017年4月)に入社されたんですよね。新入社員でも大きな役割を担っていたんですか?

――千葉

リード役として僕が裁量を持って計画をしてHTTPS化を進めていきました。もちろんひとりでは進められないので、例えばQiitaのアプリケーションを変更する際やインフラ作業をする際にレビューをしてもらったりなど、適宜、周りの先輩方にサポートしてもらいながら進めました。

――編集部

千葉さんのスキルもあると思いますが、新入社員でHTTPS化といった重要な業務を任されるというのは、面白さややりがいにつながっていそうですね。

――千葉

それはあります。面白さややりがいという点では、そもそも多くのエンジニアに使ってもらっているQiitaのサービスを改善できるというもありますね。ほかには、社内の優秀なエンジニアと仕事ができるというのも挙げられます。開発経験が豊富な方だと、視野が広くて大局的なアドバイスをもらえて、HTTPS化のプロジェクトでも学ぶ点が多く、参考になりました。

――編集部

Qiitaという多くのユーザーが使っているサービスを開発するにあたって、千葉さんなりに「こういうところをポイントにしている」というのは、何かありますか?

――千葉

検証はしっかりやっています。ただ、人が少ないですし、Incrementsの文化的にも、毎回、手動で検証するのは望ましくないので、なるべく自動化するように心がけています。当たり前のことなんですけど、特定の人しかその作業をできないということではスケールしませんし、後で別の人が改善しようと思っても、何がどうなっているのか分からないということでは困りますから。

その一つの取組みとして、最近、Terraformを利用してインフラの構成管理をコードに落とすよう進めています。Terraformを導入することで、サービスのインフラがどのようになっているかを知るための学習コストが減ったり、今の状態をより良く変えていくために何をすればいいのかが、判断しやすくなりました。Terraformの利用については、目的によって一長一短あると思いますが、インフラは手動オペレーションが発生しやすいところなので、それをいかに属人化させないか、という観点から活用しています。

「エンジニア向けのサービスに、開発を通じてコミットできるのは素晴らしい」と思った

engineer

――編集部

千葉さんはもともとアルバイトで2013年からIncrementsに関わっていて、それを含めるといまのメンバーの中でも結構な古株ですよね。昔の話も少し聞いてみたいのですが、ご自身の実感として、Incrementsがどのように変わっていったかというのはいかがですか?

――千葉

エンジニア以外のメンバーも増えて会社らしくなりましたね(笑)。僕がアルバイトで入った時には、恵比寿のマンションの一室を借りていて、社員が5名、アルバイトが僕を含めて2名で、会社というよりエンジニア集団でした。

――編集部

ひたすら開発しているといった感じでしょうか?

――千葉

そうですね。僕はコンピュータ系の学科を専攻している大学生だったんですけど、大学の雰囲気に似ているところがありました。会社というよりは授業の延長みたいな。

――編集部

ちなみにIncrementsでアルバイトを始めたのは、どういった経緯があったんですか?

――千葉

当時Incrementsで働いていた知り合いに、「遊びに来ない?」と誘われたのがきっかけです。実際に遊びに行って仕事を見せてもらった時に、当時の最新ツールを導入しながら、開発環境も製品も良いものを作っていこうという、開発者としての意識の高さがうかがえて感心しました。

Qiitaはもちろんですが、その時はQiita Teamの開発も始まったころで、「エンジニアがエンジニアのために開発をする」というのを肌身で感じ取ることができました。僕としては、エンジニアの仕事を目の前で見せてもらって、その部分にとても共感できるところがあって。エンジニアが使っているツール、エンジニア向けのサービスに、開発を通じてコミットできるのは素晴らしいことだと思ったんです。

――編集部

実直に開発に取り組む姿勢に惹かれたんですね。いまおっしゃっていた「エンジニアがエンジニアのために開発をする」という、そのカルチャーや社風みたいないものは、現在も残っていますか?

――千葉

残っていると思いますし、大小いろいろ改善にも努めていると思います。

「エンジニアが」の部分では、自分たちIncrementsにおけるエンジニアの開発環境面ですね。例えば何か気付いたことがあったらQiita Teamに記事を書いて残しておくとか、Qiita自体もコードの品質を上げる、新しいバージョンに追従するというのを積極的に取り組んでいます。Terraformを利用するというのもこれに当たります。

「エンジニアのために」の部分では、ユーザーに向けた開発ですね。Qiitaでは、よりエンジニアが使いやすくなるように、情報集めしやすくなるようにといった目線で開発を進めています(※)。Qiita Teamでも、エンジニアはもちろん、エンジニアと関わるエンジニア以外の方も対象にして、気持ちよく使ってもらえるようにいろいろと開発に取り組んでいます。

※:編集部追記

先日公開された新トップページの開発(記事はこちら)についても、一部のユーザーにベータ版を出しておき、ユーザーさんからいただいたフィードバックを元に改良を進めているそうです。

QiitaもQiitadonも着実により良いサービスにしていきたい

engineer

――編集部

HTPPS化のお仕事で一息ついたところだと思いますが、今後の抱負、こんなことをやってみたいといったことはありますか?

――千葉

とにかくいまはQiitaをどんどん良くしていきたいですね。Qiitaってすごく使えるサービスではあるんですけど、「もっとこうして欲しい」という声もいただいていますから、着実に良くしていきたいです。

――編集部

実は千葉さんはQiitadonの開発もリードされていますよね。今年の5月末にリリースされていて、まだ試験的な運用のフェーズだと思います。そちらはいかがですか?

――千葉

QiitaユーザーがQiitaを使っていて、Mastodonとエンジニアの相性が良さそうだと思ったのと、気兼ねなく発言できる場にしたいっていうのがあってQiitadonを作ったんですけど、まだまだ改善していけると思っていて、開発を強化していきたいです。

こんな技術見つけたよとか、こういうネタあるよといった情報を共有しあったり、技術的な相談をしたり、気軽につぶやいて誰かが返してくれるような場にしていきたいので、ぜひ使ってみてください。

――編集部

これから一緒に働くとしたら、どういう人と働きたいですか。例えば、後輩にするならこんな人といったイメージはありますか?

――千葉

僕自身が新入社員なので、後輩を持つというイメージはあまりないのですが…、あえて言うなら、どんどん自分から学んでいける方と一緒に働きたいですね。新しい技術があれば目を輝かせて学んでいってくる方とか、外で学んだことをIncrementsに持ち込んで活かしてくれるとか。

どちらかと言うと、上の世代でスキルのある方に入社いただいて、学ばせてもらいたいですね(笑)。Incrementsにはスキルを持っている先輩エンジニアがいまして、レビューだったり、普段の仕事を通じて大いに学ばせてもらっていますが、若手としてはもっとたくさん学んでスキルアップしていきたいです。

――編集部

同世代、上の世代ともに興味ありましたらぜひ検討いただきたいですね(笑)。仕事の話に関連して、オンオフのバランスについても伺いたいのですが、切り分けはできてきますか? この企画で話を聞いている方は、みなさん、バランス良く働けているみたいです。

――千葉

あまりメリハリは取れてない気がします(笑)。休みなく目一杯、無理して働いているというわけではないんですが、休日でも設計をふんわり考えていたりするので、頭の切り替えが明確にオンオフできていないというのはありますね。

とは言え、最近、新ステージが出たり、もうすぐ新しいガチマッチのルールが出るということで、オフタイムにはイカ(※)を楽しんでます(笑)。Incrementsでやっている方が多いので、他社さんと対戦してみたいです。

※:スプラトゥーンのこと

――編集部

ぜひWork:Qで企画しましょう。対戦相手募集してます!この記事をみて我こそはという方、いらっしゃいましたらご連絡ください! 千葉さん、本日はお忙しいところありがとうございました。

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