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【Incrementsで働く Vol.2:武内俊介(コーポレートマネージャー)】Incrementsが企業として必要な仕組みをゼロから作り、エンジニアが働きやすい環境を実現する

武内俊介(たけうち・しゅんすけ)/コーポレートマネージャー:金融機関、会計事務所勤務を経て、ITスタートアップのコーポレートマネージャーとして、経理・法務・労務などの仕組み化やSalesforce導入に携わった後、Incrementsに入社。これまでの経験を活かしてIncrementsのコーポレート業務全体をマネジメントしている。

Incrementsで働く社員を紹介するお二人目はコーポレートマネージャーを勤めている武内さん。武内さんはIncrementsが企業として必要とする仕組み作りに取り組んでいます。では実際に働きやすい環境を実現するためにどのようなことをされているのか、管理部門から見てIncrementsはどのような企業なのか語ってもらいました。(記事の内容は、2017年6月取材時のものに基づきます)

文:Work:Q編集部 撮影:松木雄一


「コーポレート業務に関して困っている」開発系スタートアップで働くことを希望

武内さんはノンエンジニアではあるが、Incrementsの仕組み作りにおいて積極的にITサービスを導入し、少ない人数と労力で回せる体制を作ることに尽力している。税理士資格を保有しており会計や法律に明るい。

――編集部

現在のお仕事について教えてください。ポジションはコーポレートマネージャーで、Incrementsの管理業務に関して全般的にマネジメントをされているのでしょうか?

――武内

はい。具体的には経理・総務・労務などの統括と、法務・株主対応・監査対応が担当になります。会社の業務内容には直接的には関係ありませんが、会計事務所で働いていたこともあり、税理士資格も保有しています。

――編集部

幅広くお仕事をされていますね。そもそものきっかけを伺いたいのですが、Incrementsに入社されたのはなぜでしょうか。

――武内

エージェントからの紹介がきっかけです。「プロダクトを自社開発しているスタートアップで、コーポレート業務に関して困っているようなところ」というリクエストを出した結果、紹介されました。

――編集部

「ビジネスとして成長はしているものの、実務的な仕組みを整えるのは追いついていなくて、裏方が絶対に必要」みたいな職場でしょうか。なぜそのような働き方を求めていたのでしょうか。

――武内

そうですね。僕の経歴だと監査法人とか外資系金融を紹介されることが多いんですけど、前職でスタートアップのコーポレート業務全般の構築に取り組んだ経験から、そこに仕事の面白さを感じ、またそういうところでこそ自分の強みが生きると思って、そういう状況の会社を探してたんです。

前職ではSalesforceを使って業務全体の設計などをすべて自分で担当していました。気付いたら、Salesforceを相当使えるようになっていたんです(笑)。

――編集部

Incrementsでもコーポレート業務において、ITサービスの導入を武内さんが推進されているので納得感があります(笑)。ちなみに転職に際していくつか企業を見たと思いますが、最終的にIncrementsに入社した決め手はありますか? 何か惹かれるものがあったりしたんでしょうか?

――武内

Incrementsのテキストを残す文化だったり、オープンな雰囲気だったりといった環境ですね。そういった環境で働いたことがなかったんですが、「自分の志向性と近いな」と感じたんです。

そんな環境を大切にしている人達が開発するサービスの成長を支援できたり、一緒に働けるんだったら素晴らしいなと思いました。それから規模は小さいけれど、しっかりと自社製品で売上を上げていて感心したというのも理由としてはありますね。

自分がやったほうがいいと思うIssueを立てて、解決していく取り組みを試行中

 

GitHubを使って業務に取り組むやり方をコーポレートでも実践。

――編集部

では実際のお仕事という点では、先ほどITサービス導入の話が出ましたが、どのような取り組みをされているんでしょうか。

――武内

例えばペーパーレス化です。入社時に必要な契約書類や引っ越した際の住所変更などは、私が入社する前は紙を使っていました。これをクラウドサインという電子契約のサービスに変えたり(※)、SmartHRという労務に関するデータをクラウドで管理するサービスに変えたりしました。

管理が楽になりますし、社員は紙を必要としません。情報がクラウド上で確認できるので、いちいち問い合わせる必要がなくなります。お互いにメリットがあるので、入社してこれらのサービスを1カ月程度で即座に導入しました。引っ越しや結婚などの際の手続きがとても楽になったはずです。

こういったITのサービスが好きというか、手間をかけるのが嫌いなんですね。ですので新しいサービスはとにかく試してみるようにしています。

※:クラウドサインの事例にて取り組みが紹介されています

――編集部

効果としてはリモートでも管理できるようになりますね。

――武内

そうですね。リモートワークの環境にもペーパーレス化は向いています。紙の場合、社員から契約書などを受け取るために会社に必ず来る必要がありますが、クラウドのサービスを使えばその必要もありません。

――編集部

武内さんがコーポレート業務を改善した結果、「すごく会社っぽくなった」という声も耳にしました(笑)。

――武内

労務手続きや勤務時間の管理など、やるべきものはきちんとやりつつ、手間をかけないような環境を整えています。会社として必要なことはだいたいできていると思いますよ。

――編集部

コーポレート業務で試しているような取り組みはありますか?

――武内

GitHubを使ってIssueを立てて、各自が業務に取り組むやり方です。これまではルーティーン業務が多くあって、なかなか手が付けられなかったんですが、少し余裕ができたこともあり、自分がやったほうがいいと思うIssueを立てて、解決していくような取り組みを試しています。

――編集部

Issue化するというのがポイントなのでしょうか。

――武内

そうです。タスクはやらないとけいけないことで、Issueは課題ですね。どう解決するかは自分で考えたり、周りに相談したり、予算が必要であれば予算を組む。各自が自律的に働けるような意識付けができないか、GitHubを使って実践してます。

一緒に働くなら大局観や全体感を持って働ける人と

一緒に働くなら仕事を俯瞰して見られるような「大局観や全体感を持って働ける人」と語る。

――編集部

立場としては教えるほうが多いと思うのですが、Incrementsでの仕事を通じて学んだ点というと何かありますか?

――武内

先ほども少し出ていましたが、オープンな文化についてはIncrementsで学んだことです。組織をデザインするならトップダウンありきで進めていくのが話は早いのですが、各自がオープンに意見を出しながら業務を進めていくほうが、最終的には質の高いものになると実感しました。

進捗で時間がかかったり、タスク管理などで問題もありますが、自律的な働き方を実践することでみんな生き生きと働いているので、オープンな環境を保つのは重要なんだと思います。

――編集部

社風についてはいかがでしょう。

――武内

びっくりするくらいフラットです(笑)。ただフラットな関係は役割があいまいになりがちで、結局、誰も最後まで決断しないといった事態が起こり得ます。その点については注意が必要ですね。

会社としては働きやすいですし、エージェントと話していても「Incrementsはいい人が多いですね」といった話が結構、出るんです。成長しているスタートアップは、割とそういった軸で評価されることが多いので大切だと思います。

――編集部

フラットな環境で自律的に働く意識を持っていると、Incrementsでは気持ちよく働けるのかもしれませんね。武内さんから見て、一緒に働くならこんな人がいいというのはありますか?

――武内

エンジニアの仕事にしろ、コーポレートの仕事にしろ、局所最適ならいくらでもできるので、大局観や全体感を持って働ける人がいいなと思います。ずっと考えている必要はないんですが、全体を常に念頭に置いて働くだけで全然違うので、そういう人と一緒に働きたいです。ほかには、実現できない理由を探すのではなく、実現するにはどうすればいいかを考えられる人ですね。

――編集部

コーポレートマネジャーですと仕事が多岐にわたるので大変だと思いますが、子育てと仕事のバランスはどうですか?

――武内

フレックスやリモートがあるので、週に2回は子供とご飯を食べたり、お風呂に入ったりするように心がけています。週末も子供といる時間は取れますし、よりよいワーク・ライフ・バランスを実践するようにしていますよ。最近、子供が急に野球をやりたいと言い始めたので、道具一式を揃えて練習に付き合っています。

――編集部

今後の仕事における抱負としてはいかがでしょうか。

――武内

社外専門家と社内とのハブ役として、質の高い仕事をすることでしょうか。例えば、利用規約を変えたいと思った時に弁護士に相談する場合、エンジニアの依頼は「これができないようにしたい」といった漠然とした内容になりがちなのですが、それだけだと弁護士は最適な答えが出しづらいこともあるんですね。

ほかにもプロダクトが成長していく時、企業が事業を拡大しようという時、トラブルが起きた時など、自社でプロダクトを開発していると、さまざまな局面で法律や会計の知識が必要になることがあります。

なのでターゲットとしているユーザーや、そもそものサービスの特性なども踏まえて、専門家に依頼するのが重要で、法律に関する知識があり、現場のサービスを知っていることのメリットを活かして、専門家に相談する役割が求められています。そこはいまのところ私にしかできないので、取り組んでいきたいと思っています。

――編集部

Qiitaのようにユーザー同士でコミュニケーションするサービスだったり、開発分野に特化していたりすると、確かに一般の方にはなかなか理解がしづらい部分もありますね。そのあたりを翻訳する立場が重要というのは理解できます。

――武内

Incrementsが成長していく上での障害を取り除いて、エンジニアがプロダクト開発やユーザーについて考えられる環境をしっかり整えていきたいですね。そのためには、プロダクトについて知っておくべきですし、どういったユーザーに利用されているのか、それによって世の中がどう良くなっていくのかというのは、コーポレート業務には直接的に関係はありませんが、すごく興味がありますし、理解していくように努めています。

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