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Qiita Advent Calendar活用事例 | 若手の育成に力を入れるNTTドコモ サービスイノベーション部がQiita Advent Calendarを利用する理由とは

2011年から毎年開催している、Qiita Advent Calendar。
カレンダーにはOrganizationを紐づけることもでき、Qiita Advent Calendar参加のためにOrganizationを作成する企業・団体も運営として多く見てきました。

2019年の企業・学校・団体のカレンダーランキングで、購読者数第3位、LGTM数8位にランクインしたNTTドコモ サービスイノベーション部もその1つです。

2018年にNTTドコモ サービスイノベーション部がQiita Advent Calendarの利用を開始した際の初期メンバーである白水氏、篠田氏、千田氏の3名にQiita Advent Calendarの活用について、QiitaのPMである清野が対談形式でお話を伺いました。

Contents

  1. NTTドコモ サービスイノベーション部がQiita Advent Calendarを利用する理由
  2. Qiitaへのアウトプットが社内外でのブランディング・評価に繋がった
  3. 読みやすく勉強になる記事を投稿し、25日完走しきった秘訣

プロフィール

白水 優太朗(しらみず ゆうたろう)
株式会社NTTドコモ
@dcm_shiramizu
2016年度にNTTドコモに入社。自然言語処理チームとして、DXソリューションやエンタメ系対話技術の開発を担当。
社外向けには、雑談対話サービス「かたらい」やmy daizメンバー「ことばあそび」の開発などに携わる。

 

篠田 謙司(しのだ けんじ)
株式会社NTTドコモ
@kenji_shinoda
2016年度にNTTドコモに入社。グロースハックチームとして、社内のコスト削減や収益向上に向けたデータ分析を担当。
社外向けには人口統計データを活用した需要予測や、法人データを用いたグロースハック支援業務に携わる。

 

千田 拓矢(ちだ たくや)
NTTセキュリティ・ジャパン株式会社
@dcm_chida
2016年度にNTTドコモに入社。機械学習を利用したパブリッククラウドのセキュリティログ分析を担当。
KDDCUPなどの対外活動にも参加。現在武者修行のためにNTTセキュリティ・ジャパンへ出向中。

 

清野 隼史(きよの としふみ)
Increments株式会社
Qiitaプロダクトマネージャー
@getty104
内定者アルバイトを経て、2019年4月にIncrementsへ新卒入社。Qiita Jobs開発チーム、Qiita開発チームでプロダクト開発や機能改善等を担当。2020年1月からQiita開発チームのプロダクトマネージャーとして、「Qiita」のプロダクトマネジメントとメンバーのマネジメントを行う。

NTTドコモ サービスイノベーション部がQiita Advent Calendarを利用する理由

清野 : まず、サービスイノベーション部がどのようなことをしている部署か教えてください。

白水 : 新サービスとソリューションに関わる開発・運用・維持・技術支援などを行っているのですが、ザックリ言うと新しいことをどんどんやっていく部署です。

NTTドコモといえば通信事業というイメージが強いかと思いますが、サービス領域にも力を入れています。その基礎となる研究開発や応用のサービスのプロトタイプの作成、プロトタイプを企業と提携して世の中に出していくということを一気通貫で行っています。

清野 : 研究開発というと、以前QiitaでコラボさせていただいたNTTコミュニケーションズのCOTOHA® API(NTTグループの長年の研究成果が活用された自然言語処理・音声処理APIプラットフォーム)のようなイメージでしょうか。

白水 : そうですね。NTTの研究所の技術が基礎にあって、その技術がNTTドコモやNTTコミュニケーションズなどのグループ内の事業会社に展開されて各種サービスが世の中に出ています。

清野 : そのコラボの際にNTTグループではこういうこともやっているんだなと感じました。そんな研究開発も行っているサービスイノベーション部がQiita Advent Calendarを開始したきっかけは何でしょうか。

篠田 : やはり弊社は通信事業のイメージが強く、それ以外のデータサイエンスや自然言語処理などの力を入れている分野についてアピールする機会が少ないと1社員として感じていました。Qiita Advent Calendarへの参加は、そういった状況を解消するためにはじめた取り組みの1つです。
エンジニアに広く「NTTドコモではこんなこともしています」とアプローチをするために、2018年から利用を開始しました。

Qiitaへのアウトプットが社内外でのブランディング・評価に繋がった

清野 : Qiita Advent Calendarに最初に投稿いただいた記事を読ませていただいたのですが、ここに書いてあること以外にも広く研究しているのでしょうか。

篠田 : 最近はVR技術にも取り組んでいますが、技術軸はあまり変わっていません。自然言語処理などの既に取り組んでいる枠組みの中で技術を応用しながら、様々なサービスやアプリケーションを展開していくという方向性です。今もこれらの枠組みに関する、より発展したサービスやアプリケーションを展開し続けています。

白水 : そうですね。根幹の技術に変化は無くとも、時勢に応じたプロダクトを出しています。

清野 : まさに挑戦的・イノベーティブなことをされているのですね。他にもアドベントカレンダーを実施しているところがある中で、なぜQiitaを選んでいただけたのでしょうか?

千田 : 先ほど篠田さんが言っていたようにエンジニアにアプローチしたかったので、エンジニアが利用する最大級のプラットフォームということで最初からQiitaでやろうという話をしていました。

清野 : ありがとうございます。ということは、日頃のアウトプットにもQiitaをご利用いただいているのでしょうか?

千田 : 社内の勉強会などの情報を内部に閉じるより人の目に触れるところにアウトプットすることで質を高めようという狙いもあり、積極的にアウトプットの場として使っていこう気持ちはありました。
実際のところなかなか書けていませんが、少なくともAdvent Calendarは毎年実施しようという気持ちで動いています。

篠田 : 研究開発組織ではあるので、学会活動やテクニカルジャーナルというドコモの技術を紹介するようなアウトプットの場は今までもありました。もっと一般の方にも読んでける記事をアウトプットする場の1つとしてQiitaを利用しています。

白水 : アカデミアという面では学会活動や論文発表でアプローチしつつ、ビジネスの面については学生を含む一般の方にもアクセスしやすいプラットフォームを利用するように使い分けています。

清野 : なるほど。「多くの人に読んでもらいやすいような記事はQiitaにはアウトプットをする」など、使い分けているのですね。Qiitaのような場へのアウトプットによって、何か良い影響はありましたでしょうか?

白水 : 書いた側のメリットして、人に分かりやすい伝え方をする訓練になっていると思います。特に若手の社員はインプット中心でアウトプットの機会が少ないので、Advent Calendar含めQiitaへのアウトプットをする際は1~2年目の新入社員に記事を書いてもらうことを意識しています。

清野 : Qiitaのコンセプトにアウトプットを通して誰かと繋がったり、自己表現をしたりといったこともあるので、そのような使い方をしていただけるとありがたいです。

白水 : 読んだ側の反応としては、学生へのヒアリング内容で「ドコモではこういうこともやっているのか」「技術力があり、入社しても技術に触れ続けることが出来るんだ」などのポジティブな声が上がり、ブランディングに繋がったことですね。
社内の反応で、若手が部を巻き込んだ活動をしたことが評価されたということもあります。

千田 : 社内への効果について、管理職の方にも興味を持ってもらえたということもあります。記事の効果を計測して共有したところ、好感を持ち最終的には応援してくれるようになりました。社内の盛り上がりに繋がったことも良かったなと思います。

篠田 : Advent Calendarの記事を読んだ企業からお声掛けいただいたので、他社との繋がりが出来たという効果もありました。

読みやすく勉強になる記事を投稿し、25日完走しきった秘訣

清野 : NTTドコモ サービスイノベーション部のカレンダーでは読みやすく勉強になる記事が目立ちますが、良い記事を書くために心がけていることはありますか?

篠田 : 2点あると思っています。まず、サービスイノベーション部では、幅広く自分の興味を持ちながら業務に当たっています。Advent Calendarに参加する際も固定のテーマを設定していないので参加者は自分の興味関心の赴くままに記事を投稿しています。自分の得意なことを書けるので、その人の良さが出るのかなと思います。
もう1点は社内レビューを行っていることです。技術的な誤りは研究開発組織として避けたいですし、コンプライアンス面にも配慮をしたいので、先輩や同僚へのレビューの後に上司へのレビューも通しています。「いいね」(現在の「LGTM」)を一番稼いだ千田さんからもありますか?

千田 : 社内のチャットで「○○さんの記事が出ました」のように内部で盛り上げてモチベーションを保ったり、雰囲気良く楽しめて書けたことも良かったかなと思います。

清野 : 通常業務との兼ね合いもあり、25日間完走するのはなかなか大変だと思います。何か完走するコツはありますか?

白水 : ドコモという会社の印象を変えたいというやる気の源泉があり、参加した一人ひとりが頑張った結果、完走出来たのだと思います。3人だけだったら楽しむ余裕は無かったので、賛同者が増えたことはありますね。賛同者を集める際の巻き込み力がコツでしょうか。

清野 : 賛同者を増やしていったとのことですが、サービスイノベーション部のどのくらいの割合の方が参加したのでしょうか?また、枠はすぐに埋まりましたか?

篠田 : 当時100人ほどサービスイノベーション部にエンジニアがいたので約25%ですね。2019年はそのうち3~4人が新入社員としてカレンダーに参加しました。

千田 : 若手の人に書いてもらいたいという意識は強くあるので、新入社員は積極的にスカウトに行きます。

白水 : 新入社員からも積極的に手を挙げてくれてありがたいですよね。
基本的に自ら手を挙げて参加してくれる方が多いのですが、記事に書こうとした内容がまだ論文化してないなどの理由で社外に出せなかったり、直前になって忙しくなってしまった際に欠員が出ないように声掛け運動を行うことはありました。
幸い、声を掛けた際に快く引き受けてくれた人が多かったので、良い環境だなと思いました。

清野 : 上長レビューもあって1記事を出すのも大変そうなのに25日完走したり、声を掛けたら引き受けてくれる人が多いなど良い雰囲気の部署ですね。

白水 : 様々なバックグラウンドを持った技術力のある同僚がいて、上下関係もフラットでレビューを頼みやすくフィードバックも貰いやすいので、良い記事が生まれやすい環境が整っていると思います。若手の背中を押そうという共通認識が管理職にあることも良い点だと思います。

篠田 : 私はもともと機械学習や人工知能が専門ではありませんでした。新入社員をデータサイエンスの業務にあたれるレベルに育成する下地はあると思うので興味のある方はぜひ。

白水 : 先輩が新入社員を育てようという気持ちがあり、若手もアウトプットができる環境になっています。

清野 : ありがとうございます。最後にQiita Advent Calendar 2020への意気込みを教えてください。

篠田 : 2019年はサービスイノベーション部単体で参加して上位になることを目標にしていたのですが、今年は会社一体となって、ドコモのR&DとしてQiita Advent Calendarに参加したいと思っています。

白水 : 通信事業以外のことにも力を入れていることを知ってもらえればと思います。ドコモのR&D一体となって、より大きなパワーで発信をしていきたいです。

清野 : 去年までとはまた違った雰囲気になりそうですね。とても楽しみにしています。

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