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クリエイターエコノミーを支えるプロダクトを開発!ZEROUMのエンジニアがフロントエンドを極められる理由


ZEROUM株式会社は、ゲーム配信者にはおなじみのライブ配信ツール「Doneru」をはじめとしたクリエイターエコノミー市場にフォーカスした自社プロダクトの開発を行っています。
スピード感を持って新しいことに取り組んでいくベンチャーならではの楽しさと、看板サービスを持っていることによる安定感の両方を兼ね備えているという同社。日本と韓国に開発チームを持ち、フロントエンドとバックエンドを完全な分業体制としているなど、チームのあり方も特徴的です。

今回は、自身もゲーム配信者として「Doneru」を利用し、それがきっかけでZEROUMへの転職を決めたという同社執行役員CTOの山城海人氏に、自社プロダクトの開発に携わることの魅力や、エンジニアとして働くにあたっての環境などについて伺いました。

プロフィール

山城 海人(やましろ かいと)
ZEROUM株式会社 執行役員CTO
法政大学情報科学部で情報工学の基礎を学び、新卒でマイクロアドに入社。その後1年半で退職し、ZEROUMに入社。フロントエンドの開発を担う日本のエンジニアチームのトップとして業務にあたる。
ゲーム配信者としての顔も持ち、ZEROUMとの出会いもユーザーとしてベータ版の「Doneru」を利用していたことがきっかけ。配信者として活動していることは社内のメンバー全員が知っており配信の翌日には社内チャットで話題になることもある。

 

ユーザーとして「Doneru」を利用していたことがきっかけで転職


――まずは、ZEROUM株式会社の事業内容や設立経緯についてお聞かせください
山城:ライブ配信者向けツールの「Doneru」(ドネル)、リンクプロフィールサービスの「VIRAL」(バイラル)の開発・運営がメイン業務です。

共同代表の和智と朴は慶應義塾大学時代の同級生で、和智は学生時代に数社の起業を経験した後に、新卒で一度企業に就職しています。その後、和智が独立を考えていたタイミングで朴と再会し、ZEROUMの前身となる会社を一緒に立ち上げたことが当社の原点です。

当初は受託業務を行っていたのですが、次第に自社プロダクトを持った企業になりたいという思いを抱くようになり、ZEROUMを設立、一念発起して作った最初のプロダクトが「Doneru」となります。

――山城さんがZEROUMに入社されたのはどのような経緯だったのでしょうか?
山城:私自身は、大学でプログラミングや情報工学の基礎を学んだ後、新卒でマイクロアドに入社してエンジニアとして働いていました。実は、同時にゲーム配信者としても活動しており、当時ベータ版が提供されていた「Doneru」をユーザーとして利用していたんです。

代表の和智がゲーム配信の文化やコミュニティを知るためのリサーチをするなかで、当時私が運営していたブログも見ていたようで、ブログを通して連絡をもらい、使い勝手などについての意見を求められたのが最初の接点です。

その後、和智が主催するesports関連のイベントに参加したときに、「Doneru」の正式リリースに向けて準備を進めているという話になり、私がエンジニアだと伝えると、「それなら、うちの会社に来ますか?」と聞かれ、その場で「行きます!」と即答しました。

次の日に改めて条件面などについて話し合ったうえで正式に入社を決め、翌日には当時の勤務先の上司に退職の意向を伝え、引き継ぎなどをした後、3ヵ月後にはZEROUMの一員になっていました。

――かなりのスピード感で転職をされていますが、決め手は何だったのでしょうか?
山城:まずは純粋に自分が使っているサービスを作ることに関われたら面白そうだと感じたこと、あとは、スタートアップに参画できる機会はあまりないので、この機会に乗ってみようと思ったことが理由ですね。

――実際に働き始めてみて、ご自身がユーザーとして使っていたサービスに業務として携わるのはどのような感じでしたか?
山城:やはり業務として関わるようになると、純粋に憧れていた頃に見ていた表面のきれいな部分以外も見えてくるので、それなりに苦労することはありました。入社後、最初の業務は代表の書いた1ファイル当たり9,000行のコードを1人で全部作り直すことだったのですが、本当に大変でしたね(笑)

ライブ配信で広く使われる定番ツールに成長


――改めて、「Doneru」リリースの経緯や、どんなプロダクトなのかを教えてください
山城:「Doneru」は、ライブやゲームの配信者をサポートするためのツールです。配信画面にオーバーレイでチャットなどの情報やロゴ・画像などのエフェクトの表示やカスタマイズを行ったり、視聴者からの投げ銭を可能にしたりといった機能を備えています。

共同創業者の朴は韓国の出身なのですが、韓国はゲーミング先進国なんですよね。ゲーマーが地上波のテレビに出演するのが当たり前くらいゲーム配信を視聴する文化が定着しています。日本でもゲーム配信の人気が高まってくるだろうということで、韓国で人気のサービスを日本向けに最適化したものを作りたいと考えて開発を進めました。

――配信者の間ではかなり広く利用されるツールとなっていますが、実際に利用している方たちからは、どのようなフィードバックがありますか?
山城:現在のユーザーは約12万人で、ライブ配信時に利用されるツールとして定着してきているなと感じています。主なユーザー層はライブ配信をメインに活動されるVTuberやアイドル、アーティストの方などがメインとなっています。またtoBの方でもお引き合いがあり、大手チケットサイトとの連携や人気スポーツゲームとのコラボなど法人様とのお取り組みもありがたいことに年々増えてきています。日本国内のサービスで類似するものはほとんどない状態なので、日本向けに最適化したUIや、日本語でのサポートを手厚く行える点には特に好評をいただいていますね。

――もうひとつのプロダクトである「VIRAL」についてもお聞かせください
山城:こちらはリンクプロフィールサービスです。今、ライブ配信者やクリエイターさんの多くは、YouTube、Twitterどちらも利用して、さらに、InstagramやTikTokにも投稿する……といった感じで、様々なプラットフォームを並行して利用されていると思います。SNSのプロフィール欄にこれらのURLをまとめて掲載できるサービスが「VIRAL」です。

――なぜ、リンクプロフィールサービスを作ろうと考えたのでしょうか?
山城:背景は、当社のプロダクトを通してクリエイターエコノミーに貢献していきたいという思いがありました。「Doneru」のユーザーであるライブやゲームの配信者だけでなく、ダンサーや歌手など様々な分野で活動するクリエイターの方たちに使っていただけるプロダクトを提供したいと考えました。

――海外には類似のサービスもあると思いますが、「VIRAL」ならではの特徴を教えてください
山城:設計思想にこだわりを持っています。「VIRAL」には、応援したいクリエイターのファンクラブに入ることで、会員ナンバーのついたカードが発行される「ファンクラブ」という機能があります。しかし、会員向けに限定の情報を発信できるといった機能はなく、できることは基本的にファンクラブカードの発行だけです。

実は、意図的にそのような設計にしています。今、クリエイターの方たちの多くは、メインの活動とは別にファンに対して特別なコンテンツを用意するという二重の活動をする状況になっていると思います。

しかし、好きなクリエイターがメインの活動を頑張ってくれているだけでも応援したいというファンの方もいるはずです。そういったファンからの支援を受けることで、メインの活動に集中できる環境を整えたいという考えがあり、あえて特別なコンテンツを提供する場所は用意していません。

――クリエイターが情報発信の負担を増やすことなく、ファンからの応援を受け取れるということですね。今後、応援をより受けやすくするための仕組みを増やす予定などはあるのでしょうか?
山城:特別な出来事があったときに、それをお知らせして応援を受け取ることのできる「ニュース」機能を追加したいと考えています。たとえば賞を受賞したとか、新しい活動を始めたときに、お祝いや応援の気持ちを投げ銭のような形で受け取れるというイメージですね。

自社プロダクトの開発に携われるのが醍醐味


――「Doneru」や「VIRAL」以外に、新たなプロダクトのリリースも計画されているのでしょうか?
山城:「Doneru」「VIRAL」に続くクリエイターエコノミーをターゲットにしたプロダクトを作って行きたいと考えています。すでにリリースに向けて動き出しているものもあり、現在、海外の調査や要件定義を進めている段階です。今後もクリエイターさんが自分の好きなことを通して自由に活動するための支援ができるサービスを作っていきたいと考えています。

――新たなプロダクトのリリース・グロースに携われることのメリットはどのようなところにありますか?
山城:プロダクトを通してコミュニティや世の中そのものに貢献できているという感覚が持てることは大きな魅力だと考えています。受託業務に比べると融通が効くので仕事を進めやすいと思いますし、それ以上に好きなプロダクトを開発できることは、エンジニアとして大きな喜びですね。

――これから入社した場合、既存プロダクトと新規プロダクトのどちらの開発に携わることになる可能性が高いでしょうか?
山城:現在はまだ社内のエンジニアが足りていない状態なので、入社のタイミングに応じて、優先順位の高い方をお願いすることになると思いますが、既存プロダクトのグロース、新規プロダクトの開発、どちらにも携わっていただくことになる可能性が高いですね。

フロントエンド開発に注力できる環境を整備


――エンジニアの開発体制はどのようになっているのでしょうか?
山城:開発チームはバックエンドが韓国、フロントエンドが日本と明確に分かれていて、チームメンバーは日本と韓国そして業務委託を含め10名程度です。

エンジニアのコミュニケーションとしてはSlackが定番というイメージがあると思いますが、私たちはゲーム配信者向けのサービスからスタートしているということもあり、配信者の間でよく使われているコミュニケーションツールであるDiscordを社内の連絡ツールとして採用しています。チャットに翻訳ボットを入れているので、日常の業務連絡や雑談などのコミュニケーションはリアルタイムでとることが可能です。

あとは、API仕様書をしっかり作り込むことでスムーズに業務を進められる環境をつくることを重視しています。そういった意味では、仕様書がフロントエンドチームとバックエンドチームの間をつなぐコミュニケーションツールのようになっている部分がありますね。

――技術スタックや、その選定基準についてもお聞かせください
山城:今回募集するフロントエンドの開発では、基本的にVue.jsとTypeScript、あとは必要に応じてReactを使っています。技術選定は完全にビジネス視点で、チームの成熟度に合わせて選ぶことを意識しています。

私自身もエンジニアなので、話題の技術、人気の技術を使ってみたいという気持ちもよくわかるのですが、ビジネスとして回すことができなければ会社は存続できません。使える人が限られてしまう技術を入れることで採用のハードルが高くなれば、それだけ人員の確保が難しくなり、結果的にリリースが遅れて商機を逃してしまう可能性もあります。そのような観点から、昨年頃まではあえてTypeScriptすら使っていませんでした。

現在はVue.jsとTypeScriptを導入しています。導入した理由は、教えられるメンバーが増えたこと、そのような方に相応の給与をお支払いできるようになったことです。こういった背景があり、新しい技術を入れるのにちょうどいいタイミングだと判断しました。

――新しく入社された方はどのようなスタンスで開発に取り組んでもらう想定ですか?
山城:新しく入社された方がプロジェクトを進める立ち位置で仕事をしたいと希望すれば、そのポジションを用意して働いていただくことも可能ですし、ゴリゴリコードを書きたい、ものづくりをしたいという方にはそのような環境を用意できます。どんなタイプのエンジニアでも、柔軟に自身にあった働き方をしていただける環境を用意したいと考えています。

――その他、リモートワークの有無など働く環境についても教えてください
山城:基本的にはフルリモートで勤務時間は10時から19時です。予定がある日は早めに働き始めて早く上がることもできます。また、休日も基本は土日ですが、平日に好きなアーティストのライブがあるといった場合、土日の休みを平日にずらすことも可能です。それぞれのライフスタイルに合わせて、柔軟な働き方ができる環境が整っています。

最近新たに「ワーケーション手当」も導入されました。ワーケーションの際の宿泊費が、月2回・一定金額まで支給される制度です。フルリモートをしていると、1人でずっと部屋にこもることになる方も多いと思うので、ときには働く場所を変えてリフレッシュしてほしいという背景から設立しました。

そのほかに、リモートワークに必要な機材は申請して承認を受ければ、上限なく購入できる制度もあります。

2つの文化が混じり合うからこその学びもある


――採用にあたって、どのような人物を求めているか教えてください
山城:会社としては、「自分が新しいサービスを作るんだ!」「DoneruやVIRALをさらによくしていくんだ!」という気概をもった、いわゆる「ゴリゴリとコードを書ける人」に来ていただけると嬉しいですね。実際に活躍しているメンバーも、職人気質でコードを書くことに集中したいというタイプの方が多いです。

ただ、先ほどお話しした通り、プロジェクトを主導するような立ち位置で働きたいという方も大歓迎です。前提、まだまだ人手不足の状況で弊社のプロダクト開発に貢献いただける方であればぜひお話ししたいと考えています。

――異文化が混じり合う環境だからこその面白さはどんなところにありますか?

山城:日本のエンジニアはQiitaなどの技術系メディアで情報収集をしていると思いますが、韓国のメンバーはまた別の韓国の技術系メディアでキャッチアップをしているので、それぞれの視点での情報が集まりやすいのは面白いところだなと感じています。

――入社後に、業務についてどんなサポートを受けることができるのでしょうか?

山城:
オンボーディングを手厚く行うことを重視しています。エンジニアの世界では、入社しても口頭で最低限の情報を伝えただけで、すぐに業務に業務を始める、分からないことはその都度周囲の人に聞くしかないという環境も少なくないと思います。

ZEROUMでは、社内のチーム構成からコーディング、タスクの進め方まですべてドキュメントでまとめています。社員、業務委託どちらの方も、ジョインしてから最初の1~2日くらいは、通話しながらドキュメントを一緒に確認し、しっかり理解できた上で業務にあたっていただいています。その後も、最初の1ヵ月は2週間ごとに面談を実施し、困っていること、やりたかったこと、実際の業務内容に乖離がないか等をすり合わせします。

これは社内でもかなり好評で「初めてここまで丁寧に対応してもらいました!」と感激されることもありますね。

――業務に必要な情報をドキュメントでまとめているということですが、その際に意識されていることは何かありますか?
山城:ドキュメント管理にはConfluenceを、タスク管理にはJiraを使っているのですが、常に最新の状態を保つことが、最も重要かつ大変なことだと思っています。リーダーである私がサポートを行いメンバーが開発に集中できる環境を整えるように心がけています。

――ZEROUMで働くことの一番の魅力はどこにあるとお考えですか?
山城:2つあります。1つ目は「Doneru」という多くのユーザーを抱えるプロダクトを持っていることによる安定した環境。2つ目は、新しいものを作っていくスタートアップならではの勢い。という点ですね。近年のエンジニア不足を受けて、大企業を中心にエンジニアを好条件で採用するケースが増えていますが、当社はスタートアップながら、給与面では大企業と遜色ない条件を提示できます。

また、代表が元エンジニア、他の経営陣も皆プログラミング経験や周辺業務に携わった経験を持つメンバーばかりです。エンジニアの気持ちを理解できることも大きいと思います。さらに、分業体制が敷かれているので、フロントエンドエンジニアを極めることができる環境があることも魅力のひとつだと考えています。

今後もクリエイターエコノミーを支えていきたい


――ZEROUMの今後の展望を教えてください
山城:これからも引き続き、プロダクトを通してクリエイターエコノミーを支えていきたいと思っています。私自身がゲーム配信者としてクリエイターエコノミーの恩恵を受ける立場としてZEROUMの事業に魅力を感じてジョインしています。今後も多くのクリエイターに使ってもらえるようなプロダクトをどんどんリリースしていきたいと考えています。当社のプロダクトを通して、自分の好きな活動でファンに支えられながら活躍できる方がもっと増えたらいいですね。

――最後に、これを読んでいるQiita読者にメッセージをお願いします
山城:今までZEROUMとして会社の内部のことをご紹介する機会がなく、今回のインタビューで初めて社内の体制や働き方などをお話ししました。ZEROUMの社名を初めて知ったエンジニアの方も多いかもしれません。クリエイターエコノミーを支えるプロダクトを作るという当社のミッションに共感していただける方はぜひ応募ください。一緒により良いものを作っていきましょう!

編集後記

新しいものを生み出していくスタートアップの勢いを持ちながら、働く環境やチーム体制、オペレーションのあり方などは、まるで大企業のように細部まで整備されていると感じました。これも「Doneru」という成功したプロダクトを持つ企業だからこそなのでしょう。ZEROUMでは、現在フロントエンジニアを募集中です。働く環境としての安定感、スタートアップの勢いや楽しさの両方を体験できる職場はかなり珍しいのではないでしょうか。「働きやすさや条件の面も妥協したくないけれども、自分の手で新しいものを生み出していく体験もしたい」というエンジニアの方は、ぜひ応募を検討してみてください。

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